近年、顎口腔領域のインプラント医療は、生体親和性に優れた材料の開発・導入と周辺器材の融合によって飛躍的に進歩し、歯科医療の一分野として確固たる地位を占めるに至った。この技術が歯の欠損部に応用されることで、患者は天然歯に近い機能を獲得し、口腔諸機能の機能的な回復に留まらず、審美的回復までもが可能となった。
しかし、本医療がたとえ社会的に認知されても、これを享受できるのはまだ一部の国民に限られており、いまだに多くの国民がその恩恵に浴するまでには至っていない。今後は本医療を多くの国民に開放し、国民の期待に応えるべく、適応の拡大とより低価格化のための施策が急務である。加えて、歯科医療者の質と技能を高めるとともに、本医療が広く国民のものであることを周知させる啓蒙活動も必須であろう。このためIAI研究会の10年の成果を踏まえ社会の付託に応えて、ここに口腔インプラント医療のさらなる質の向上と普及のために本学会を設立する。当然のことながら、より質の高い口腔インプラントや医療技術の開発、臨床応用等も視野におき、インプラント施術の安全性が担保され、本医療が真の国民医療として認知されることを目指すものである。
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1988年11月~ 内田 安信
2004年10月~ 寳田 博
2008年 1月~ 千葉 博茂
2010年 9月~ 白川 正順
2016年 9月~ 杵渕 孝雄
2022年9月~ 堤 義親